勤労感謝の日
今日の日本は、こう呼ばれる祝日らしい。「らしい」と書いたのは、ゆきぱぱさんがそういった「祝日」とは、ほとんど縁がない状態になっているから。そう、今日も仕事でお休みじゃない。
妻や子供たちがすやすや、ガーガーと眠っている中、いつも通り布団から起きだして一人朝食をとり、一人だけ仕事に行くのは、悲しいものがあります。妻はもちろんお休みだし、自分がお休みだから当然ゆきぱぱさんもお休みだ、との認識がどうしてもあるらしく、今日の昼間にある場所へ行くべくお店の予約を入れていたようです。が、それを後で知って、当然のごとくキャンセル。
今の会社は、元日と春分、秋分の日以外の祝日は、原則お休みではなく出勤日です。しかもこの祝日分の振り替え休日もありません。とにかくお休みが少ない。そこが、中小企業の厳しい現実です。大企業なみの休日を確保しようとなると、固定費が上昇してしまう。固定費を圧縮するために、ただでさえギリギリの人数で仕事を回しているのが実態。そこには、総労働時間の短縮だとか、余暇の活用だとか、そういった政府やお役所がこれまでからずっと打ち出している方針や施策とは無縁な現実が広がっています。
そんな愚痴みたいなことを書いているとキリがないので、本題に戻ります。
「勤労感謝の日」。祝日法では『勤労をたっとび、生産を祝い、国民互いに感謝しあう』のがその趣旨とのこと。『たっとぶ』とは、国語辞典の大辞泉によると、『1 尊いものとしてあがめる。たっとぶ。2 価値あるものとして重んじる。尊重する。たっとぶ。』ってあるけれど、これ以前にもここに書いたような記憶もあるし、ちょっとwebで検索して引っかかってきた他の方のブログにも書かれてあったのだけれど、今のご時世を考えるとこの勤労感謝の日の実感としては『勤労できることそのものに感謝せよ』だね。
大学生をはじめとし、高校生も含めた学生の就職難、欧米諸国よりは低いとはいえそれでも高い失業率、最近はあまり聞かれなくなったけれども派遣切りや雇い止め、そしてまだまだ企業で続いている早期退職をはじめとした人員削減を含むリストラ、国際競争に企業が生き残っていくために、特に製造業においてより安い人件費を求めての工場海外移転とそれに伴う働く場所の減少・・・。日本の勤労を取り巻く現状は、厳しいと言わざるを得ません。
日本国憲法では、国民の義務の一つとして27条1項に『勤労の義務』が定められているけれども、昨今の現状はここで定められている本来の意味、理念からかけ離れつつあるような気がしているのは気のせいでしょうか。人によって働くこと、仕事をする目的は違うでしょうけれども、その働くための仕事そのものがない、なかなか見つからない、だから仕事に就けない、という人も少なくないことを考えると、『勤労できることそのものに感謝せよ』と感じるのは、それだけ心が荒んでいることなのでしょうか。毎日が幸せだと感じられなくなっていることなのでしょうか。そんなことを思う、今日の勤労感謝の日です。
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コメント
中也さん、
コメントありがとうございます。
同じように思っていただける方が他にもいらっしゃると、なんだか心強く感じます。
バラ色とまではいかなくとも、今よりもみんなが笑顔で暮らせる、そんな世の中に少しでも変わっていって欲しいですね。
投稿: ゆきぱぱ | 2010/11/24 22:17
☆ ゆきぱぱ 様
まったく以て同感です。
投稿: 中也 | 2010/11/23 19:35